クラウド会計を導入したら効率化が図れるのか?
日々の経理業務を効率化したいけど、具体的にどのように進めたらいいかわからないと悩んでいる企業もあるかもしれませんが、それほど難しいことではありません。大幅に仕組みを変えることなく、簡単に取り入れられることから始めてみてはいかがでしょうか。ここでは、経理の効率化の方法や業務効率化によるメリットについて紹介します。
経理の効率化は難しいのか
経理業務は営業などと異なり、毎日やることが違うということはなくある程度決まった業務を処理するため、工夫次第で大幅な効率化ができる可能性があります。また、会計ソフトや設備を導入することでも効率化は充分に図れるようです。
かつての経理業務というと、帳簿を使用して手書きで記入し、電卓で計算するという手間のかかるものでしたが、IT化が進むことにより、会計ソフトの導入などで処理が可能になったことで作業がかなり効率化されました。個人レベルでも始められる効率化はたくさんあり、決して難しいものではありません。
経理業務を効率化する方法とは?
実際にどのような作業から効率化に手を付けるべきか、社内での方法とツールを使用した方法それぞれで見ていきましょう。
■社内での方法
・小口現金をやめる
社内で現金での経費精算を失くすことで業務効率は改善できます。とくに社員数が多い会社では、現金の取り扱いをやめることで経理業務はかなり削減できます。小口現金をやめることで、盗難や紛失のリスクもなくなり、精算書などの書類も減るようです。
・紙の作業を極力減らす
データ上の作業に移行することで、印刷や保存にかかる時間や手間が削減できます。データ化することで共有も可能になります。
・領収書をまとめる
領収書には保管義務がありますが、整理に関して義務付けられたものはありません。毎日の領収書の整理で時間が取られてしまい、他の作業がおそろかになったり、残業が増えてしまったりするのであれば、日ごとに封筒に分けた後、週ごとにまとめ、月ごとのファイルを作成することで簡略化できます。
・インターネットバンキングの利用
インターネットバンキングを利用することで、ネット上で納税業務が行えます。また、実際に銀行に振込や記帳に行く時間と手間が省けるうえ、利用明細をパソコンで確認できるようです。
・業務を一人に任せない
中小企業の場合、経理業務の担当者が一人だけのこともありますが、一人に任せてしまうことでミスに気づけないリスクが発生します。お金に関する業務は非常に神経を使うため、時にはミスが発生することもあります。一人で担当していると気づけないミスも複数人でチェックすることで見つけられるでしょう。
■ツールを使用した方法
・エクセルの活用
会計ソフトや経理システムを導入していない場合には、エクセルを活用しましょう。日々の交通費や経費精算、請求書や見積書なども簡単に作れて、紙の紛失や計算ミスを防げます。
・デュアルディスプレイの導入
経理業務は複数のファイルを同時に開いて作業することがほとんどのため、デュアルディスプレイの導入により作業効率は上がることが期待されます。
・会計・経理ソフトの導入
会計・経理ソフトを導入することで、大幅な効率化が期待できるでしょう。クラウド型のソフトの場合、会社のパソコンにそれぞれソフトをインストールする必要がなく、インターネット環境があればサーバー上でいつでも使用できます。
経理業務効率化のメリット
実際に経理の業務効率化ができた場合、どのようなメリットがあるか見ていきましょう。
■業務負担の軽減
業務を効率化したりシステム化したりすることで、業務の負担がかなり軽減されます。軽減された分の時間を他の業務にあてることが可能になります。一人あたりの業務負担が減ることで社員に精神的な余裕もでき、生産性が高まることも期待できるでしょう。たとえば、財務データの分析などを行う業務に人材を活かすことができます。
■コスト削減
会計・経理ソフトの導入により、日々のルーティン業務に対応する人件費が削減できます。また、今まで紙ベースで行っていた業務が、ソフトウェアの活用などによりデータ上で作業できるようです。
■経営リスクの低減
どの企業にとっても資金にかかわる業務は重要であり、できるだけ会社にかかるコストを減らしたいと考えています。経理の業務効率化によって、より早く資金の収支状況を把握することができ、経営リスクを考えるうえでも大変有効となります。
■意思決定の加速化
経営陣が現時点での企業の目標や達成状況を見るうえで、参考にするのが経理情報です。企業の収支などの現状をスピーディーに行うことが可能となることで、意思決定のスピードも上げることが可能となります。
経理業務は日々やることが決まっているため、逆に慣れてしまっていて改善を検討する機会を失っていることもあります。一度すべての業務を洗い出し把握したうえで、効率化できる部分がないか検討してみてはいかがでしょうか。ソフトやシステムを導入することで、業務効率化が可能となるかもしれません。